No.801の記事

自然妊娠を目指して・月経痛の改善

月経痛のため服用する痛み止めの薬が不妊の原因になりうることは、痛み止めの服用という点で子宮内膜症と含めて、

以前の記事
http://www.sanpei89in.com/diary/diary.cgi?no=752
こちらに書いてあります。

月経痛は主に子宮を収縮させるプロスタグランディンの作用によるもので、痛み止めはプロスタグランディンの働きを緩和させます。

ところがプロスタグランディンの種類によっては、受精を助けるケモカインという物質の産生に関与している、と言うものです。

ケモカインは卵子を目指して卵子が泳いでいくために必要な物質だということです。
さらに卵子に一匹の精子が突入して受精することを助ける働きも、このケモカインにはあるそうです。

痛み止めのせいでプロスタグランディンの作用にブレーキがかかると、ケモカインの産生がうまくいかず、精子が卵子にたどり着けなくなることや、受精そのものがうまくいかなくなる可能性がある、と言うことです。

研究者である京都大学の杉本準教授の研究内容
http://www.pharm.kyoto-u.ac.jp/physchem/sugimoto_work.html

当院の不妊治療では、特に自然妊娠を目指すためには、痛みのない月経期になるよう、全身の気血の巡りを改善するような治療を行っています。

・・・と、某日の夕方、初めて治療にいらっしゃった患者さんに説明しました。その患者さんは月経痛のため、ロキソニンを毎回のように服用しているそうでした。

たまたまそのベッドの向かい側で、やはり初めて不妊治療にいらっしゃった患者さんが先の不妊治療の新患さんと同年齢で不妊歴や痛み止めの服用まで一緒で、カーテン越しに全く同じ説明をしたのでした。

月経痛のため痛み止めを服用している方は非常に多く、薬ではなく鍼灸をおすすめいたします。